想いのこもったグルメ

グルメといいますと、月に1回は妻を連れて予約をするようなレストランを利用するのですが、毎回おそらく他の方々とは少しばかり変わった利用の仕方をしますので、そのことについて書きたいと思います。

変わった利用方法というのは、予約の段階でメニューや料理内容についていろいろと指示を出すということです。
というのは、妻には食べられない物が結構多くあるので、予約の段階で料理内容を教えてもらい、食べられないものに関しては別のものに変えていただくようにお願いするのです。

妻は、例えば生クリームやチーズなどの乳製品でこってりねっとりした舌にまとわりつくようなものがダメです。
イタリアンでチーズがダメなどと申し出るのは、予約をする私にとってはお店の方に申し訳ない気持ちで結構なストレスです。
さらにはフルーツでイチゴがダメなのですが、特に冬のクリスマスシーズンなどはどんなレストランでもおおよそデザートが「イチゴの○○」のようなメニューですのでことごとく変更になります。

生クリーム系ということでアイスクリームも当然ダメなのですが、予約無しでたまたま入ったレストランなどで、食事の最後にチーズケーキにストロベリーアイスクリームが添えられたデザートなどが出されると、その場が凍りつきます。
通常ですと中身のわからない「本日のデザート」は何が出てくるのかワクワクしながらどちらかといえばポジティブな気持ちで待つものだと思うのですが、私にとってはドキドキしながら不安を感じるロシアンルーレットのような恐ろしいものとなります。

ということで、事前に予約を入れる場合は料理内容についてそのあたりの相談をするのですが、これまで不思議と断られたり迷惑がられたりしたことはありません。
電話に出た方では判断がつかず、「シェフに伺って参りますので少々お待ち下さい。」ということは何度かありましたが、それでも最後にはOKとなります。
実際に食事に伺ったときは、テーブルにシェフが挨拶にきて「お食事は大丈夫でしょうか?」というような場面も何回かあったのですが、そうした時の雰囲気やスタッフ達の態度を見ていると、彼らも何かにチャレンジをして楽しんでいるような印象を受けます。
変更されたメニューに関しては大抵いつも一口もらって食べてみる、そうした時の料理ほど思わず顔がほころぶほど美味しいものが多いです。

ただし、そうしたわがままな予約の際にかならず添える言葉があります。「ご面倒をお掛けして申し訳ない。メニューの変更で足が出た部分については謹んでお支払いさせていただくので宜しく。」というような内容です。
こちらのわがままでお願いをしているわけですから、実際に追加料金を支払うことに何の疑問もないわけですが、これまで追加料金をとられたことはありません。
通常の料金の範囲内で収まるように頭を使ってくれているのか、多少飲んでくれてしまっているのかもしれません。

料理も人と人との付き合いなのでしょう、誠意をもって接するとそれに見合った想いが返ってきます。
これに優るグルメはありません。

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